Maestro Gino

マエストロ ジーノ。ミラノで10年間お世話になったモデル職人。74歳になった今は 国連の要請でアフリカやパキスタンなどの途上国にバッ グ作りを教えに飛び回る。喧嘩したり一緒に喜んだり泣いたりの10年間、、彼がいなかったら 私は今頃なにをしていたんでしょう?

バリ島

久しぶりにバリ島へ。
今年の1月に行く予定だったのが、工房周辺でデング熱が流行り、3月に百貨店ではじめての展示会も控えていた為に断念。 スカイプやmailでのサンプル、生産指示やチェックも慣れてきていた為、すっかりご無沙汰してしまいました。
8月は乾期でとても過ごしやすくよく滞在するウブドでは朝晩は寒い程。日本からの避暑におすすめです。 そしてヒンズーのセレモニーやお葬式が多く行われる季節でもあります。
世界最大のイスラム教の国インドネシアで、バリ島は唯一ヒンズー教が残っている島。
「神々の棲む島」と言われているだけあって、バリ人の神に対する信仰心は厚く、人々の生活は神様や儀式を中心に回っていると言っても過言ではありません。 毎日欠かさずに行われるお祈りとお供え。
年に何度も行われる村の壮大なヒンズーセレモニーへの金銭的負担は大変なものですが、島民は日常の出費を削ってでも、お供え物やセレモニーに費やします。

上の写真は満月に行われるセレモニーのお供え。果物、お花の色が美しく豪華。満月、新月の夜はお寺で祈祷、瞑想をして過ごします。

これはバリ中のお店や家の前の道ばたに見られるチャナンというお花のお供え物。 草を編んだお皿の上に様々な花やお米、お菓子をのせたものです。この上にお線香を焚いてお祈りを捧げます。これは 一日2、3回 お供えされるもので、島の女性は仕事や家事のあと、このチャナンを作らなければならず,大忙しです。こんなに きれいなお供え物を毎日何度も捧げられたら神様も嬉しいですよね。

上の写真は今回滞在した家の隣人の家の門の前に構える魔除けラクササ。なんと60歳くらいのお父さんが毎朝ラクササにお花を飾っていました。ほっこり。

ミラノ

1年ぶりに訪れたミラノ。人生の半分以上を過ごしただけあって、1年経っても <戻ってきた> 感たっぷり。

18年住んでいた家の近所を歩くと、近所の知り合いやお店の人たちが Ciao, come stai? と声をかけてくれ、ついこの前までミラノにいたかのよう。東京の都会に住んでいると、お店の人たちとのおしゃべりをしながらの日常のお買い物が恋しくなります。イタリア人の心の温かさがとても懐かしかった2週間でした。

この写真は、住んでいると、殆ど行く事のないミラノ大聖堂。テロの警戒宣言が出ているらしく、機関銃を持ったミリタリー達の警備が重々しかったです。荷物チェックを通り抜け、(ある意味、今ミラノで一番安全な場所かも?)聖堂の中でステンドグラスにしばし見とれながら、休憩。

相変わらずの美しさとド迫力。

26年前、この大聖堂をはじめて見た時は足がふるえ、ドキドキしっぱなしでした。

暑中お見舞い申し上げます。

暑いですね〜。いよいよ夏本番。

熱い太陽に負けないビビッドな黄色にピンクのビタミンカラーの

ネール、そして元気な色のバッグで挑みます。

お客様より

お客様より嬉しい写真が届きました。オレンジのソックスとバッグの色合いが絶妙にオシャレ。さすがです☆ 

WORK IN PROGRESS

バリ島から届いたビーズフリンジのトライアルサンプルを元に新型サンプルの型紙と指示書作り。 指示書だけで全工程8パネル分になる事もあります。いつもは海外のラジオやクラシックを聞きながら作業しますが、今日のような雨の日は大音量でアグレッシブなロックやラップを聞きながら。 あっと言う間に夜中になっていることも。至福のひとときです。

ASKA MASUDA @ YUIGAHAMA

大好きなニットデザイナーさんと平日のしずかな鎌倉を散策。

金沢展示会 石田屋ガマダン

大正時代創業の高級布団老舗、石田屋さんが去年オープンした 4軒目のお店、ガマダン店で4月29日から5月8日まで展示会を致します。 寝具、生活雑貨が素敵にディスプレイされ、布団体験空間(=是非お試しを!)、ギャラリー、レストランが併設されたゆったりとした贅沢な空間のお店です。

フランスの三ツ星レストランで活躍していたシェフのとびきり 美味しくヘルシーな週替わりランチ   <めぐり飯>も大人気、おすすめです。(もちろん要予約)

GWに金沢にお越しの皆様是非お立ち寄り下さい。

【日時】 4月29日(金)〜5月8日(日)   AM 10:00 からPM19:00 

【場所】 石田屋GAMADAN      石川県金沢市高尾3−4−1 ☎076-298-4800 

※マスダ在店日 4月29日〜5月1日 

ガラスビーズ

ASKA MASUDAのカラフルなバッグに使われているのは日本の高級ガラスビーズ。 日本のビーズは世界でトップクラスの品質で、色鮮やかで壊れにくく、粒の大きさがきれいに揃っています。 最初某国産の少し低ランクのビーズを使ってみましたが、出来上がりの見栄えはまったく違う物でした。

この日本産ビーズの品質に至るには、とても手の込んだ、多くの工程を経て作られています。 先月、世界トップシェアのビーズメーカーのファクトリーを訪問する事ができました。 山の麓にある広大な敷地の工場。そこでは毎日一日1億個のビーズが生産されています。

ビーズは窓やコップと同じガラスでできています。

まずはガラスの溶解炉で原料を20時間加熱。飴のようなとろりと溶かされたガラスの中央に空気を吹き込みながらゆっくり引っぱり、直径1、2mm、長さ30メートルの長さの管ができます。

こちらの写真はビーズになり損ねた細い管、色毎に保管し、再度溶かして違う色のビーズに生まれ変わります。

そしてその管をまず60cmに切断。そうめんのように束ねられ、並べられた細い管たち。

そして切断機を使ってビーズの大きさに細かくカットされるのですがこのカットの技術は熟練の工員の方しかできないそうです。カットされたビーズは約700℃の回転炉で炭の粉と共に加熱。 切断品の角を溶かして丸いビーズに成形します。 炭の粉はビーズ同士がくっつかない為のものだそうです。

それを水で洗浄してから、さらに溶解炉に入れ,表面を溶かしてつややかに仕上げます。

ほかにも品質向上の為、色々手間ひまかけているようですが、企業秘密とのこと。 私が使用している金や銀のビーズは黒のビーズにさらに本物の金や銀をメッキしたもの。 時価と連動しているので値段は上がる一方です。 銀のビーズはカラフルなものの4倍、金は6倍以上も。

色は数えきれないほどの種類が有り、お客さんの要望でオーダーメイドもできるとのこと。色出しの技術も日々進歩を遂げているそうです。

小さいシンプルなビーズがひとつひとつこんなに手間をかけて作られていたなんて。

もっともっと素敵なバッグにどんどん変身させてあげたいですね〜。  

07.04.2016

とってもおしゃれなおふたりと私のバッグ。